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親亡き後の不安を解消 成年後見制度の活用(障害年金の管理など)

最近、テレビやニュースで「成年後見制度」という言葉をよく耳にするようになりましたよね。
なんとなく聞いたことがあるけど、具体的にどんな制度なのかわからない…という方も多いのではないでしょうか?
高齢化社会が進み、認知症や障がいを持つ人が増えていることから、この制度の重要性も高まっています。

成年後見制度は、知的障害・精神障害・認知症などによって、判断能力が十分でないあるいは困難な人が、財産管理(障害年金のや日常生活を送るために必要な契約などを自分で行うことが難しい場合に、代わりにサポートしてくれる制度です。

また、自分が亡くなった後、障害のある子どもの将来を心配して、成年後見や信託など様々な準備を始められる方も増えています。
子どものためとお金を残してあげても、その管理ができなければ悪質商法に騙されたり、お金を騙し取られたりというケースは少なくありません。
成年後見制度や信託などを利用して、お金の管理を委託する方法も有効です。

では、「成年後見制度」をどのように活用するのか、解説いたします。

目次

成年後見制度の種類

成年後見制度は大きく分けて、すでに判断能力が不十分な場合の「法定後見」と
今後に備えて契約を結ぶ「任意後見」の2種類があります。

また、法定後見には、本人の判断能力に応じて「後見」「保佐」「補助」の3種類があります。

手続・申請は「任意後見制度」「法定後見制度」で異なります。

法定後見制度

法定後見制度は、障害や認知症の程度に応じて、「補助」「保佐」「後見」の3つの種類(類型)があります。
法定後見制度においては、家庭裁判所によって選ばれた成年後見人等(補助人・保佐人・成年後見人)が、本人の利益を考えながら、本人を代理して契約などの法律行為を行う、本人が自分で法律行為をするときに同意を与える、本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消したりする等の行為により、本人を保護・支援します。

①補助
対象となる方: 重要な手続・契約の中で、ひとりで決めることに心配がある方
成年後見人等が同意又は取り消すことができる行為: 申立てにより裁判所が定める行為
成年後見人等が代理することができる行為: 申立てにより裁判所が定める行為

②保佐
対象となる方: 重要な手続・契約などを、ひとりで決めることが心配な方
成年後見人等が同意又は取り消すことができる行為: 借金、相続の承認など、民法13条1項記載の行為のほか、申立てにより裁判所が定める行為
成年後見人等が代理することができる行為: 申立てにより裁判所が定める行為

③後見
対象となる方: 多くの手続・契約などを、ひとりで決めることがむずかしい方
成年後見人等が同意又は取り消すことができる行為: 原則としてすべての法律行為
成年後見人等が代理することができる行為: 原則としてすべての法律行為

支援する人は、成年後見人、保佐人、補助人のいずれかに家庭裁判所の判断によって選任されます。
支援される人は、それぞれ成年被後見人、被保佐人、被補助人となります。

後見、保佐、補助の判定は医師の診断書をもとにして、家庭裁判所が種類を決めます。

任意後見制度

任意後見制度は、ひとりで決められるうちに、認知症や障害の場合に備えて、あらかじめ本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。
認知症の心配が出てきた高齢者などに活用されることが多い制度です。

任意後見契約は、公証人の作成する公正証書によって結ぶものとされています。
本人がひとりで決めることに心配が出てきた場合に、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されて初めて任意後見契約の効力が生じます。
この手続を申立てることができるのは、本人やその配偶者、四親等内の親族、任意後見受任者です。

成年後見人は何をしてくれる?

成年後見人は具体的にどんなことをしてくれるのでしょうか。
障害や認知症の程度によって内容は変わりますが、「財産管理」と「身上保護」が
成年後見人の主な仕事となります。

①財産管理
・本人の預貯金の出し入れや保護
・不動産などの管理や処分等
・不当な契約の取り消し

②身上保護
・診療、看護、福祉サービスなどの利用契約
・グループホームや施設との契約
・定期的な訪問や状況の確認

いずれも本人の意思を尊重し、できるだけ要望を実現するように支援することが、成年後見人には求められます。
例えば、お金の管理は成年後見人が行いますが、普段の買い物などは本人が自由に行えます。
ただ、高価なものを買う、エステの契約をするなどは、成年後見人と相談して一緒に決めることが必要になることもあります。
成年後見人が本人の意思を無視して、なんでも決めてしまう「代行決定」になってはいけないということです。

成年後見人にお願いできないこと

成年後見制度は、障害や認知症などによって、一人で決めることに不安や心配のある人が
色々な契約、手続きを行うときに支援する制度です。
なので、下記のような日常生活の支援や介護などはできません。

・食事を作る
・掃除をする
・食料品や日用品等の買い物を代わりにする
・手術をする、しないを決める(医療同意の権限はありません)
・実際に介護する
・毎日のように来てもらったり、話し相手になってもらう

成年後見人は誰に頼む?

成年後見人になるためには、特別な資格は必要ありません。
ただし、被後見人の財産や権利を守り、その人を保護し援助する人であるため
誰にするかを実際に決めるのは家庭裁判所です。
裁判所は、被後見人の利益を最優先して、成年後見人として適切な人を選ぶことになります。

以下のような人が成年後見人になることができます。

親族: 本人の配偶者、子供、親、兄弟姉妹など
市民後見人: 地域で成年後見制度に関する研修を受けた人
専門職: 弁護士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、社会福祉士など
法人: NPO法人、社会福祉法人など

ただし、以下のいずれかに該当する人は、成年後見人になることはできません。

・未成年者
・過去に成年後見人等を解任された者
・破産者
・被後見人に対して訴訟をした人とその配偶者、直系血族
・行方不明者

障害のある子と成年後見制度

成年後見制度は、本人の判断能力が十分ではない場合に、その人を保護するために利用する制度です。判断力が不十分な障害者にとって、成年後見制度を利用することが基本的な考えではありますが、制度を利用することをためらう方が多いようです。

成年後見制度は、1度後見が始まると途中でやめることはできません。
基本的には、本人が亡くなるまで制度は続きます。
例えば、最初は親が後見人であっても、高齢になって健康面や判断能力に問題が生じてくると
誰かに引き継ぐ必要があります。
専門職や法人に引き継ごうにも、どのような人になるのかという不安もあります。
また、制度利用が始まると、成年後見人には報酬を支払わなければなりません。
このような理由から、制度利用への決断に踏み切れないご家族も多いのではないでしょうか。

まずは情報収集

しかし、親も年を取ります。いつまで子どもの面倒を見られるのか限りがあります。
その時に備えて、まずは成年後見制度についての相談窓口はどこなのか、知ることから始めましょう。

制度についての地域の相談窓口は
・社会福祉協議会などが設置する後見支援センター
・権利擁護センター
・市区町村の相談窓口

下記の場所でも、問い合わせに応じてくれます。
・法テラス(日本司法支援センター)
・全国の弁護士会
・全国の公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート及び司法書士会・社会保険労務士会・行政書士会
・各地の都道府県社会福祉士会のぱあとなあ
・障害者の後見を行っているNPO法人や社会福祉法人

また、障害者の親の会などで、すでに成年後見制度を利用されている方がおられれば、相談してみるのもよいでしょう。
より具体的な話が聞けるかもしれません。

頼れる人を増やす

相談できる場所が分かれば、いざというとき安心です。
しかし「いざというとき」を周りにも気づいてもらうことも大切です。
親が元気なうちに、子どもが頼れる人をたくさん増やしておきましょう。
通所施設の職員、ヘルパー、民生委員、ボランティア、相談員や家族会の仲間、就労していれば職場や相談機関の人など、多くの支援者がいます。
福祉サービスなどを積極的に利用することで、地域とのつながりもできてきます。
多くの人と接点を持つことで、本人を支えるセーフティーネットが強くなります。

また、親自身が積極的に地域社会に参加することで、頼れる人を増やすことができます。
ご近所づきあい、親の会への参加、ボランティア活動、職場、サークル活動など、社会との接点が多いほど、何かあった時のリスクにも気づいてもらいやすくなります。

まとめ

障害のある子どもの将来を考えることは、親にとって大きな不安を抱えることでもあります。
しかし、様々な制度や支援を活用することで、子どもが安心して暮らせる環境を整えることが可能です。

一人で抱え込まず、周りの人に相談しながら、子どもにとって最善の選択肢を探していきましょう。

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