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病歴・就労状況申立書はエクセルで作成できます!手書きでなくても大丈夫!



障害年金相談でよくあるのが、病歴・就労状況申立書の書き方についてです。

病歴・就労状況申立書とは、障害年金の対処となる病気の発病から病院で診察を受けるまでの経過や、その後の病院の受診状況(転院等の含めて)、日常生活や就労の状況などについて記入する書類のことです。


初診日証明や診断書は、医師が診察や治療の状況から判断して評価を行うため、日常生活や就労の状況などはあまり詳しく書かれません。

そのため日常生活の困りごとや、就労の状況などを申請者本人が申し立てることが必要なため、この病歴・就労状況等申立書が必要となります。

しかし、年金事務所で用紙を渡されたものの途方に暮れる方がたくさんおられます。

たくさん書くことがあるのだが、間違ったときにはどうすればよいのか。

訂正ばかりで汚くなっても読んでもらえるのか?

いちいち訂正印を押さなければならないのか?

書いている途中に思い出したことがあった場合、もう一度最初から書き直さなければダメなのか?

このような疑問や、病歴・就労状況申立書の様式や書き方について、解説します。

目次

病歴・就労状況申立書はエクセルで書くことができます

年金事務所で必要な書類として渡される書類は、ほぼ1部ずつです。
病歴・就労状況等申立書もおそらく1部あるいは訂正用に多くても2部渡されることがほとんどです。
そこへいきなり記入していくのはなかなか難しいので、手書きで書く場合は鉛筆で書いてください。そうすることで間違いを修正したり、後から思い出したことを追加するのも簡単にできます。完成したらコンビニ等でコピーを取ってそれを申請書類として提出すればよいでしょう。

そしてパソコンが使える方は、年金機構のHPからエクセルの様式がダウンロードできるので、こちらを使用して作成すれば、修正・追加等が簡単にできます。年金事務所で渡された用紙でなくても、年金機構のHPで同じ様式をダウンロードして使用しても、差し支えはありません。

また、枠の大きさを書く内容の量によって変更しても差し支えありません。
区切った年代によって、書く内容が多い場合と少ない場合があると思いますので、その都合に合わせて枠の大きさを変えて使用しても大丈夫です。
ほとんどの方がご存じないので、お伝えすると大変喜んでいただけます。

具体的な受給事例とエクセル様式のダウンロードは関連リンクからどうぞ

病歴・就労状況等申立書を書く状況

病歴・就労状況等申立書は障害年金を申請する上で、重要な書類となります。しかも、自分自身で書かなくてはなりません。
障害年金の申請を考える時、多くの場合はあまり心身の状態が良くない時だと思われます。健康な時であっても、このような慣れない書類の作成は大変なことです。健康状態や精神状態が低下している方にとっては、非常に大変な作業でしょう。

初めての申請で、何を書けばよいのかもわからないと思います。一生懸命書いたとしても、これが正解なのか、どう書けばよかったのか判断しかねることでしょう。

当事務所でご相談をいただく中で、ご自身で申請したが不支給となった方の病歴・就労状況等申立書を見せていただくと、よくあるのが自分の辛さ、いわゆる感情を書いておられる方が多く見受けられます。
例えば「体調が悪く、仕事に行くことが辛い。経済的にも苦しい状態にある」と書かれていたとします。
一般的に見れば、とてもつらい状態にあるのだなと思いますが、障害年金の審査においては反対にマイナスにとられかねません。
「仕事に行くのが辛いけど、働くことはできるんですね。では、あまり症状としては重くないのでは?」と判断されでしまう可能性があります。自分の大変さを伝えたつもりでも、症状を軽く判断されてしまう恐れがあります。

病歴・就労状況等申立書に何を書けばよいのか

では、病歴・就労状況等申立書には何をどのように書けばよいのか。
基本は病歴や就労状況、日常生活の状況等を具体的に書くことです。

では、うつ病を例にみていきましょう。
様式の1番目の枠には、発病した経緯や病院に行くまでの状況について書いていきましょう。
例えば「現場の責任者となり、仕事が忙しくなってきた。毎日帰宅が深夜になり、家に仕事を持ち帰っていた。そのような状態が続き、令和3年6月頃から、常に不安が付きまとうようになり不眠や食欲不振の状態が続くようになってきた」というような感じです。

次に2番目の枠ですが、初めて病院で受診を受けた日、いわゆる初診日から始めましょう。
いつからいつまで受診していたのか、どのような症状があったのか、病名や治療方法、就労の状態などを書いていきましょう。転院があれば、その状況も書きましょう。
例えば「令和3年8月5日A心療内科を受診。不眠、不安、食欲不振、意欲の減退、抑うつ傾向といった症状があり、うつ病と診断される。1か月に1回の受診と薬の処方を受ける。1年間通院を続けたが症状が改善されなかったため、令和4年9月14日Bこころのクリニックへ転院。うつ病と診断される。朝起きることができなくなり、度々仕事を休むようになった。体調が悪化し、仕事に行っても早退を繰り返すようになり、令和4年10月1日から休職となる。」

では続けて3番目の欄も書いていきましょう。
「2か月休職ののち、令和4年12月1日職場復帰。1か月に1回の受診と薬物療法を継続するが、あまり症状の改善がみられなかった。職場に復帰はしたが、体調が思わしくなく、仕事中に不安からパニック状態になることもあった。朝起きることができなくなり、仕事に行けなくなってきたため令和5年1月30日より再度休職する。現在も休職中で職場復帰の目途が立っていない。」という感じです。

最後の4番目には現在の状況、特に日常生活の状況について詳細に書きましょう。
内容としては、食事、入浴、掃除、買い物、通院、服薬、対人関係、身辺の安全性保持、社会性などです。
例えば
・食事の準備や調理は全くできない。食欲があまりなく、家族が準備しても残すか食べなかったりする。
・入浴は週2回程度。家族が声掛けをしないと何日も入らない日がある。歯磨きや洗顔も声掛けをしないと行わない。
・部屋の片づけや掃除ができないため、いつも散らかっている状態である。
・人に会うのが怖いため、ほとんど外出しない。病院の受診も1人で行くことができず、常に付き添いが必要である。
・欲しいものがあるとすぐに買ってしまい、お金があると使い切ってしまう。そのため家族が金銭管理を行っている。
・薬の飲み忘れが多く、家族が服薬管理を行っている。勝手に服薬を辞めてしまうこともある。
・コミュニケーションが苦手なため、自分の気持ちを相手に伝えることができない。
・公共交通機関を利用中に思いがけないことがあっても、人に聞くことができず、助けを求めることもできない。
などです。

これは、あくまで一例です。同じ「うつ病」と診断されても症状は人によって違います。
大事なことは病歴・就労状況等申立書に書いた内容で、障害年金の審査官にご自身の状況を理解してもらうことです。
「体や気持ちが辛くて、仕事ができない」だけでは、状況が分かりません。
そのためにも具体的な症状や状況、職場からのサポート状況などを詳細に書くようにしてください。

当事務所では、病歴・就労状況申立書の添削サービスを行っております。
ご自身で作成された病歴・就労状況申立書に不安がある方は、こちらのサービスをご利用ください。

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