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統合失調症で障害年金を申請するための留意点

統合失調症とは、幻覚や妄想、思考や感情の障害などの症状が現れる精神疾患です。

これらの症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、社会的な活動や人間関係にも影響を与えます。

統合失調症で障害年金を受給するためには、以下の点に留意する必要があります。

目次

統合失調症で障害年金を受給するための6つのポイント

初診日

障害年金の請求には、「初診日」 が重要です。初診日とは、統合失調症の症状が初めて現れ、医療機関を受診した日を指します。この初診日が、障害年金の受給権の発生時期や保険料納付期間の算定基準となります。

初診日を証明するためには、「受診状況等証明書」 の取得が必要です。医療機関に発行を依頼しましょう。
初診日が特定できない場合、「初診日の推定」 が可能です。ただし、推定には証拠資料が必要となるため、事前に準備しておきましょう。

保険料納付要件

障害年金を受給するためには、一定期間の保険料を納付している必要があります。納付期間は、初診日や年齢によって異なります。

20歳前に初診日がある場合は、保険料納付要件は免除されます。
20歳以降に初診日がある場合は、初診日までの「加入期間」 と 「保険料納付月数」 が一定期間以上ある必要があります。
加入期間は、国民年金や厚生年金など、すべての年金制度の加入期間を合算することができます。
特例措置として、初診日までの直近1年間に保険料を納付していれば、障害年金の請求が可能となる場合があります。

障害等級

障害年金の受給額は、「障害等級」 によって決定されます。障害等級は、1級から3級までの3段階があり、1級が最も重度の障害となります。

・1級 高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験  が著明なため、常時の援助が必要なもの
・2級 残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
・3級 残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働の制限を受けるもの

統合失調症の障害等級は、「日常生活能力」 を総合的に判断して決定されます。
日常生活能力は、「移動能力」、「食事・入浴等の能力」、「意思疎通能力」、「社会生活能力」 の4つの項目から評価されます。
精神科医による診断書や、日常生活の様子を証明する資料が必要です。

受給金額はこちら

申請手続き

障害年金の申請手続きは、「障害年金請求書」 を年金事務所に提出することで行います。

請求書には、初診日や現在の症状、日常生活状況などを記入する必要があります。
診断書や受診状況等証明書などの添付書類も必要です。
年金事務所では、請求内容に基づいて審査を行い、障害等級を決定します。

障害年金の申請手続きは複雑な場合があり、専門家の支援を受けるとスムーズに進めることができます。

社会福祉士 や 障害年金相談室 などの専門家に相談することをおすすめします。
専門家は、申請手続きのサポートや、必要書類の準備など、様々なアドバイスを提供してくれます。

申請時期

障害年金の申請は、原則、初診日から1年6か月を経過した時点(障害認定日)における障害の状態で決まります。この障害認定日時点で症状に該当する場合は、この障害認定日時点の診断書(3か月以内のもの)を取得して申請手続きを行います。この請求を「障害認定日請求」と言います。
この障害認定日から現在まで1年以上経過している場合には、さらに現在の症状の診断書を追加入手します。もらい忘れの過去の請求をすることから「遡及請求」ともいいます。遡及請求は何十年たっても行うことができますが、受け取れる年金額は過去5年分が限度となります。

障害認定日時点で、症状が軽く認定基準に該当せず申請ができなかった場合でも、病状が悪化し認定基準に該当すればその時点で「事後重症請求」ができます。

申請手続きには時間がかかります。
日常生活や仕事に支障が出ていると感じたら、早めに準備を始めることをお勧めします。

その他

統合失調症で障害年金の申請を検討している場合は、上記の留意点に加えて、以下の点にも注意が必要です。

・症状の経過や治療状況を記録しておく
・主治医と相談しながら申請手続きを進める
・必要に応じて、家族や友人に協力を依頼する

また、実際に手続きを始めてみると、医師に診断書作成を依頼して受け取るまでに1か月程度要することが通常です。書類に不備があると訂正に時間がかかります。
年金事務所では、提出した書類に間違いがないか様々なチェックがあり、何度も足を運ぶこともあります。
基本的に平日の日中しか開いていないため、仕事をしていればそのやりくりも必要です。
年金事務所によっては予約が必要なところもあるので、ここも確認しておかなければいけません。
そして、ご自身の体調面の考慮も必要です。

まとめ

障害年金は、統合失調症の方の生活を支える重要な制度です。上記の情報を参考に、適切なタイミングで申請手続きを進めてください。

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