Blog ブログ

Blog

HOME//ブログ//令和6年度年金額改定のお知らせ 前年度から2.7%のプラス改定

お知らせ

令和6年度年金額改定のお知らせ 前年度から2.7%のプラス改定

目次

年金額の改定ルール

老齢年金、遺族年金、障害年金等公的年金の受給額は、物価変動率や名目手取り賃金変動率に応じて、毎年年度改定を行う仕組みとなっています。
公的年金の額は、ずっと一定ではありません。物価や賃金の変動に影響を受けます。
公的年金制度では、現役世代の納める保険料が年金生活者への給付に当てられます。そのため現役世代の賃金が上がれば、年金額も引き上げとなります。
そして、物価が上がれば年金支給額も上がるので、インフレで貨幣価値が下がっても、年金が大きく目減りしてしまうことはありません。
しかし、現在の日本は少子高齢化であるため、物価や賃金の上昇をそのまま年金額に反映すると、現役世代の負担が大きくなり、年金制度を維持することが難しくなってしまいます。
そのため、年金改定額を調整する仕組み「マクロ経済スライド」が導入されています。

令和6年度の年金額改定は2.7%のプラス改定

先ほどの改定ルールの結果、令和6年度の年金額は、前年度から2.7%のプラス改定となります。
計算式は、以下の通りです。

(1)物価変動率と賃金変動率を比較
 ①前年度の消費者物価指数(CPI)の変動率→プラス3.2%(令和5年)
 ②2~4年度前(直近3年度平均)の実質賃金変動率→マイナス0.1%(令和2年~4年度平均実績値)
 
 ①=物価変動率(3.2%) >  ①+②=名目賃金変動率(3.1%)
   
   物価>賃金変動率のため、賃金変動率3.1%を用いる

(2)マクロ経済スライドによる調整 マイナス0.4%

 賃金変動率3.1% +  マクロ経済スライドによる調整 マイナス0.4% =2.7%=年金額改定率

令和6年度の年金額

では、2.7%の引上げはいくらになるのでしょうか。
令和6年度の年金額の例を見てみましょう。

〇国民年金
 令和5年度(月額)66,250円 → 令和6年度(月額)68,000円(+1,750円)

〇厚生年金
 令和5年度(月額)224,482円 → 令和6年度(月額)230,483円(+6,001円)
※夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額
(標準報酬月額43.9万円(賞与含む)で40年間就業した場合に受け取り始める給付水準です)
 

障害者手当や年金生活者支援給付金等も引き上げられます

物価変動に応じた改定ルールが法律に規定されている次の手当などは、物価変動率(令和5年)3.2%に基づき、3.2%の引上げとなります。

〇障害者などに対する給付
・特別障害給付金
・特別児童扶養手当
・特別障害者手当
・障害児福祉手当

〇原子爆弾被爆者に対する給付

〇年金生活者支援給付金法に基づく給付
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金

〇母子家庭・父子家庭などに対する給付
・児童扶養手当

いつから振り込まれる?

年金額の改定は、年度改定なのでその年の4月から翌年3月がその期間となります。
4月から給付額は改定ですが、年金は支給月の2か月前の金額が振り込まれるので、実際に増額された年金が振り込まれるのは6月支給分からとなります。

年金額改定が生活に与える影響

年金額改定は、年金受給者の生活に様々な影響を与えます。

〇プラスの影響
・収入の増加
・年金額改定によって、収入が増えるため、生活が楽になる
・貯蓄や投資に回せる金額が増える
・旅行や趣味など、生活を楽しむ余裕が生まれる
・生活の安定
・将来への不安が軽減される
・老後の生活設計が立てやすくなる
・医療費や介護費などの負担を軽減できる

〇マイナスの影響
・物価上昇の影響
・年金額改定率が物価上昇率よりも低い場合、実質的な収入は減少する
・生活費を抑える必要が出てくる
・生活の質が低下する可能性がある
・社会保険料の負担増加
・年金受給額が増えると、国民健康保険料や介護保険料などの社会保険料も増加する
・生活費の負担が重くなる可能性がある

年金額改定の影響は、個人の年金受給額や生活状況によって異なります。

年金額改定で収入が増えても、物価上昇によって実質的な収入は減少する可能性があります。
年金額改定は、年金受給者の生活を支える重要な制度です。

安定した生活を送るためにも、年金額改定の影響を理解し、適切な対策を講じることが重要です。

詳しくは下記のリンクを参照ください。

SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧