Blog ブログ

Blog

HOME//ブログ//脳血管疾患の障害認定日特例

ブログ

脳血管疾患の障害認定日特例

 



くも膜下出血や脳内出血などの脳血管疾患は突然発症し、救急搬送されることも多くあります。

脳血管疾患を発症し体や認知機能などに障害が残れば、障害年金を請求することを考えるでしょう。

そこで重要になるのは障害認定日です。

障害認定日とは、障害の程度の認定を行う日のことをいいます。

具体的には、障害の原因となった病気やケガで初めて医師等にかかった日(初診日)から

起算して1年6か月を経過した日(初診日が令和2年7月31日の場合は、令和4年1月31日となる。)

あるいはその期間内に治った場合は治った日(症状が固定した日)のことをいいます。

傷病や状態によっては1年6か月前でも障害認定日とみなされる場合があります。

 

では、脳血管疾患の場合の障害認定日はいつになるのでしょう。

そして、いつから障害年金を申請できるのでしょうか。

今回は肢体障害や高次脳機能障害など様々な障害を併発する恐れのある脳血管疾患の

障害認定日の扱いについて考えます。

目次

脳血管疾患の障害認定日「症状固定」

障害年金の認定基準には、「脳血管障害により機能障害を残しているときは、初診日から6か月経過した以後に、医学的観点から、それ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるとき」と記載があります。

障害年金の認定日は、原則として初診日から起算して1年6か月です。しかし神経系の障害によりいずれかの状態を呈している場合は、1年6か月を経過する前であっても障害認定日として取り扱うとされています。

脳血管障害の場合は、医学的に6か月以内の場合は症状の固定がないとされています。
このことから「6か月経過した日以後」となっていますが、6か月経過後に必ず症状が固定されるとみなされるわけではありません。

例えば、身体機能障害が残り、これ以上リハビリテーション等を行っても機能回復が望めないことを医学的に確認できたときなどに該当します。

症状固定の具体例

では、どのようなときに「症状固定」と判断されるのでしょうか。
1年6か月前に診断書記載医師が「症状固定」としている場合、障害年金の認定日はどうなるのか、
次の例で考えてみましょう。

①入院してリハビリを継続している場合

②週に2~3回、あるいは3~4回通院してリハビリを継続している場合

③老人保健施設などに入所してリハビリを継続している場合

診断書に「症状固定」とされていても、機能回復を目的としたリハビリ中であるならば、
①~③のいずれも症状固定していないとみなされる可能性が高いです。
なお、症状固定していないと考えられるかどうかは、診断書の内容にもよりますので
個別に考える必要があります。

リハビリテーションについては、機能回復のためなのか、現状維持のためなのか目的が異なるため、
継続中であっても一概に症状固定していないと捉えず、慎重な判断が必要です。

神経系統の障害認定基準と障害認定日

神経系統の障害の原因には、脳塞栓、脳血栓、脳出血などの脳血管障害(脳卒中)や、脊髄血管障害、脳腫瘍、脊髄腫瘍、糖尿病、神経細胞群が脱落してしまう変性疾患、パーキンソン病、ウイルソン病、自律神経疾患、さらに交通事故などによる頭部外傷、脊髄損傷などによるものがあります。

認定対象として多いものは、脳卒中といわれています。
このような脳血管障害は、様々な神経障害を発症します。
例えば、言語障害、運動障害、感覚障害、排せつ障害、嚥下障害、視野障害などです。

神経系統の疾患による障害は、実に多様で、その障害の認定は肢体の障害、精神の障害、言語の障害など様々な障害を総合して判定し認定されます。
様々な症状を併発している場合、1年6か月前に症状固定と認定されることは、難しいケースもあります。

しかし、1年6か月前に症状固定とされた場合は、障害年金を早めに受給できることになるため、
請求の検討が大切です。

まとめ

くも膜下出血や脳梗塞などの脳血管疾患の発病は50歳代から60歳代にかけて多く見られます。
発症すれば体の麻痺、認知機能障害、言語や発語の障害など障害が残るケースも少なくありません。
仕事を長期休業、あるいは退職といったこともあるかもしれません。
障害年金を受給することにより、経済的、精神的負担を減らすことができます。

簡単なご質問はLINEからお気軽にどうぞ。
LINEアカウント名のみは当事務所に通知されますが、
それ以外の個人情報の提供は一切必要ありませんのでご安心ください。
下のバナーより友達追加していただき、トーク画面にて質問を送信してください。

友だち追加

SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧